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祖母の手


お正月 実家へ帰省していたおり
祖母にハンドトリートメントをしました。

90歳を超えて
夫にも先立たれていて
まっ白い髪の小さな祖母。

昔は普段から和服で
颯爽としていた気丈な人でしたが
ベッド上で過ごすことが多くなったからか
声も心細い感じの祖母でした。

「おばあちゃん、手をね、椿油みたいなものでマッサージするね」

「まあ、うれしい。」

アロマトリートメントをする祖母の手は
かつて、わたしを小6までおんぶした手ではなく
折れそうな柔らかい腕でした。
優しくトリートメント。

「まあ、気持ちええねえ。」

「よかった。」

トリートメントをしながら、ゆっくり会話ははずみました。
おばあちゃんっ子の私です。

「さみしい」

祖母は言いました。
わたしは遠くに嫁いでしまって。

母は父の簡単な介護もありますし、
おばにトリートメントオイルを
わたしが倉敷に帰ってもお願いしますと
渡して置いてきました。

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年老いて弱くなった肌
しわしわになった小さな手

長い年月を生きた証の尊い手

次は今月中
弟の結婚式でまた帰省できるのでそのときに。

生きていてくれている間に
祖母の心に残るハンドトリートメントができたらな。
感謝の気持ちをたくさん
手と手で伝えたいな。
言葉でも。



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theme : アロマテラピー
genre : 趣味・実用

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癒し ?家庭から?


わたしの伯父は乳児期、
当時流行したポリオ感染により脳性麻痺という後遺症を持ち一生涯を終えました。

幸い命は助かりましたが、走ることの無い人生を送ることになりました。
 
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わたしの実家は本家ですから、わたしは伯父と一緒に暮らしていました。

手足の不自由さに加え、
言葉が思うように話せない言語の失調もありましたが、
生まれたときから伯父と過ごしておりましたから、
それが特別なことだとは思わず育ちました。

聞き取れないときは

「なに?もう1回言って」
と、わかるまで何度も何度も聞きかえしました。
頑張って話そうとすればするほど、揺れる首とくしゃくしゃになる顔、歪む唇。

絞り出すように、やっと聞き取れる発音の言葉が出ると
「うん!わかった、聞こえたよ(^^)それから?」
と、時間はかかりましたが意識せず【待つ】会話をしていました。それは私たちの間では、ごく普通の日常のありふれた光景でした。手も思うようにならないので筆談も無理でしたから。

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身体が不自由なだけで、
考えることは私たちと同じです。
可哀想と思われがちですが、伯父は思うようにならないなりにも写真撮影や音楽鑑賞の趣味を持ち、
伯父なりに1日1日を楽しんでいたように思います。

ある頃より授産施設で自立もし、施設でも明るく優しい〇〇君と人気もあったそうです。班長も務めて、わずかだったろうお給料でたった1人の姪の私にペンダントなど買ってくれたこともありました。


施設で転倒して、頚椎捻挫(ムチウチ)をした頃から、毎日続く頭痛と首の痛みに苦しんでいました。

リハビリに行こうとしない日は
以前は私が怒ると
「こわい、こわい。さからえないね。」
と笑ってリハビリを受けていましたが

いま思うと、うつ症状があったと思います。何もしたくないと、ベッド上で過ごすことが多くなりました。

ノクターン




やがて私は進学し、実家を離れ、結婚もして
故郷を離れました。

年に1?2度帰郷していましたが、以前はふらふらと歩いていた叔父の脚は細く、しかし足首から下は浮腫んでいました。
車椅子生活になっていました。
電動ベッド上の生活に。


私が帰郷した折は、こわい姪ですから、車椅子に乗せ
小学校のグラウンドや公園の方を車椅子散歩しました。
ますます聞き取りにくくなっていましたが、
会話はゆっくりと弾みました。


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アロマテラピーを学び始め慣れてきた頃、
自己流で伯父の手足のアロマトリートメントをしました。
「こんなに気持ちいいのは初めてやあ」
と顔をくしゃくしゃにして笑って喜んでくれました。


それが生前の最初で最後の
わたしから伯父へのアロマトリートメントでした。

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実家から突然
伯父の死の知らせが携帯電話へ入りました。
入院先での昼食の誤嚥による窒息死でした。
病院では良くしていただいてきましたから、祖母も誰も病院を責めませんでした。。わたしは自分を責めました‥

飛ぶように帰郷。
実家の和室にいた伯父の顔は
私が生まれて以来初めて見た
くしゃくしゃな顔ではない、綺麗な穏やかな顔でした。
細く白い脚も綺麗に伸びていました。


わたしは電車の時間に間に合うように
ミルラ
フランキンセンス
をジェルに滴下し、
クラフト用の金の粉を混ぜ持って帰りました。

イエスに捧げられた
没薬・乳香・黄金が浮かんだからです。

伯父の痛がっていた首や肩や額、脚にジェルを塗布していきました。


もっと私にできることはあったはず‥


実家に帰るときは
これからは遺された祖母
脳梗塞で軽い麻痺を患っている父
介護している母
本家に嫁いで大変だろう義妹へ
アロマでリラックスしてもらいたいなあと思います。

癒し・・・まずは家庭から。

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theme : しあわせの素
genre : 心と身体

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記憶とアロマテラピー

森 小
ひいおじいさんは、よく、わたしをお散歩につれて行ってくれました。


わたしは小さな手をひかれ、風が木々の葉を鳴らす音と
ひいおじいさんと
わたしの
草を踏み歩く音だけが聞こえる‥

そんな美しく素朴な自然のなかを
よく歩きました。


ひいおじいさんは言いました。

「この辺りは、どうも、樹の精が棲んでるねえ。」

「樹は生きてるからねえ‥」



そんな、ゆったりとした森の空気を吸って幼年時代を過ごしたからでしょうか。

よく、森林浴系の精油をブレンドして芳香浴します。
目を閉じると、優しかったひいおじいさんの声と、
幸せな気持ちが想起されます。


精油の芳香分子は鼻から入ると電気信号となって、
香り刺激として
記憶や本能の情動を司る領域の

大脳辺縁系

というところへ伝わります。大脳辺縁系の記憶に関与する海馬というところが、

?わたしの場合は?

森林系の香りが、
ひいおじいさんとの幸せな

ゆったりとした森のお散歩の時間を思い出させ


爽やかな風の感触
ひいおじいさんの手の温もりさえも呼び起こしてくれます。

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過ぎた時間はかえってはきません。
けれども精油は、わたしに

あの幼年時代の幸福感を連れてきてくれます。

いえ‥、あの森へ連れて行ってくれるのです。



精油は、そういう心の深いところにまで働きかけてくれます。


みなさんの思い出の香りは、どんな香りですか?

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theme : アロマテラピー
genre : 趣味・実用

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時計
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プロフィール

Andante

Author:Andante
ナースのアロマ・セラピストです。

NARD JAPAN認定校を自宅サロンにてのんびり開いています。

また、大学院看護学研究科にて、看護におけるアロマセラピーの研究に取り組んでいます。

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